うつ病に効く〇〇
うつ病を患って6年あまり、治したくて、藁にも縋る思いで、いろいろ試してきた。
医師に処方してもらう抗うつ薬、鎮静剤、睡眠導入剤、それに心理士のカウンセリングに今は落ち着いている。
「うつ病には筋トレが良いんです」という医師に従って、腕立て腹筋背筋を相当数毎日行っていた時期があった。体は確かにシュッとした。けれども鬱屈とした気分、抑うつ状態が無くなることは無かった。
「毎日喫茶店に行って音楽を聞いてると良いんですよ」という医師に従って、しんどい体を引きずって毎日喫茶店やカフェに通ったこともあった。その時は休職中で、席でコーヒーを飲みながら音楽を聞いていると、周りの人間が気になる。ノートパソコンを広げて仕事をしているサラリーマンはどこの喫茶店にもいると思う。私はこれがしんどかった。そういう人を見ると、私は毎日喫茶店に来るだけで何も生産的なことをしていないな、同年代の友人たちはバリバリ働いているのに私は喫茶店に来るだけしかしてないな、そんなことばかりが頭の中をぐるぐる回ってしまって、ちっとも心休まらなかった。
「うつ病には散歩が良いんですよ」という医師に従って、毎日仕事終わりに近くの大きい公園を30分から1時間ほど歩いた。当時は一度やめていたポケモンGOを再開した時だったので、音楽を聞きながらポケモンGOをして歩いた。その公園、ポケモンがよく出現する場所だったので、ほとんどスマホを見ながら歩いていた。これが、余計なことを考えなくて済んだので喫茶店と違って頭の中が空っぽになって良かった。加えて、時間とともに空が青から濃い群青へと変わっていき、春は柔らかな日差しを、夏は生い茂る緑を、秋は赤く染まった葉を、冬は凍てつく風を感じることができた。土の匂いも良い。自然を感じるのは私の精神には良かった。
残念ながら引っ越して現在の家の近くにはそういう散歩できるような場所がなくて、住宅地なので歩いてもあまり楽しくない。ポケモンもあまり出ない。家の居心地は良いので、散歩ができないことだけが残念だ。
「日記をつけて毎日の生活を記録しましょう」という医師に従って、簡単な日記をつけ始めた。その日行った仕事を1行。もし精神的な変調があれば、どんな感じがしたか。疲れていたり怠かったりすればその様子を。欠勤した日は、どんな症状で会社に行けなかったか。これ、2つ良い点があって、1つ目は書くことで消化されること。仕事とプライベートのオンオフが苦手な私にとって、この日記を書くことによって、その日の仕事はもう終わったことになる。書けばプライベートが手に入る。もう1つは、心理士とのカウンセリングの時に、私が何にダメージを受けているかを振り返って具体的な要因を探ることができる点だ。なぜこの日は欠勤してしまったんですかと問われると、その前日の記載を確認して、例えば重たい会議があって精神的に疲れていたとか、大声のクレームの電話をとってしまったからとか、そういう具体的な理由を見つけることができる。具体化ができれば対策が立てられる。カウンセリングではこのようにして日記を使ってPDCAを回して、色々な事象に私が適応できるように訓練している。
「水素を吸って脳の炎症を抑えましょう」という医師には従わなかった。水素だぞ。火がつけば爆発するんだぞ。馬鹿にしてるのか?と思った。その医師は有名な漢方医の弟子らしくて、期待して行ったのだけれども、期待していたからこそ落胆も激しかった。医師曰く、私の脳はウイルスが入って炎症を起こしていて、それが自律神経を乱れさせ情緒を不安定にさせている、とのこと。血液検査とかではなく、鉄の棒を何回もこちらに向けただけでそれが分かるらしい。とりあえず4週間分の保険適用の漢方薬をもらって帰ってきた。ググったら夏バテに効く漢方らしい。とりあえず、お金を払ったからには4週間飲むけど、あまり期待していない。
「うつ病に効く〇〇」という商品やサービスは世の中にたくさんある。エビデンスに基づいた医療行為や、自律神経を整えるマッサージや、神様のご加護を受けられる壺など、ピンからキリまで。神様を信じて治った人は、それはそれで良いと思う。でも、精神疾患の人は誰かに助けてもらいたくてたまらない日々を過ごしている。そこに付け込んで金を儲けようとする人間を私は許さない。
毎週土曜日のささやかな楽しみ
お盆が終わってからの毎週土曜日のささやかなかな楽しみは、ミカドコーヒーで買った三笠ブレンドをドリップして飲むことだ。
二人とも毎日忙しいから、土曜日朝のコーヒーを一杯飲む時間が、その対比としてゆっくり流れていく。心がほぐれてリラックスできる。
「美味しいね」「うん、美味しいね」それだけの会話なんだけど、二人で時間を共有している感覚がとてもあるのも良い。
あと最近、実家から桃と梨を貰ったので、毎晩デザートで食べている。果物は高くていつも買えないから、すごく嬉しい。旬のフルーツはやっぱり美味しい。これも嫁と「美味しいね」「うん、美味しいね」の会話があり、良い。
フルーツが食卓にあると、ちょっとした贅沢をしている気分になって、日々の慌ただしさに少し潤いが出る。
あまりお金をかけなくても、少し気分が良くなる工夫、していきたい。
婚約しました
表題の通り、婚約した。
プロポーズは、私は話すのが苦手なので、気持ちを事前に手紙を書いて、読んで伝えた。
婚約したからと言って、毎日の生活で特に何かが変わったということはない。強いて言えば、外での恋人の呼び名が彼女から嫁に変わったくらい。
あと、せっかくなので婚約気分を味わうためにゼクシィ買ってみた。
これ、物理的にめちゃくちゃ重い。すごい量の広告。二人で読んだけど、読むだけで疲れてしまった。ゼクハラという言葉があるけど、結婚を意識してない中でいきなりこれ買ってこられたら、精神的にも物理的にもしんどいな。
結婚とか婚約とか、うつ病を患ってからはずっと諦めていたことだった。それは健常者にだけ許されることで、人生のレールから転げ落ちた私には無縁だと思っていた。でも、だからこそ、とても憧れていたことだった。うつ病の私でも、婚約できたこと、大変有り難いことだと心の底から思う。
嫁には付き合う前に、私の病気のことは全て伝えていた。いつからか、どんな症状か、どんな薬を飲んでいるか。それでも付き合おうと言ってくれた。同棲してからは、体調が悪くて家で塞ぎ込んでいる姿も嫁は見ていた。
そういうの全て込み込みで私のプロポーズを受けてくれて、嫁には感謝の念しか無い。
うつ病含めて精神疾患、障害を理解してくれる人は世の中にはまだ少ない。サッカー選手のイニエスタさえうつ病になるのだ。全ての人間のそばにはうつ病は潜んでいる。ブラック企業のパワハラでうつ病になった人や自ら命を絶った人ががニュースになったりしたお陰で、世間の理解は昔よりは随分とマシにはなったと思う。それでも、理解者は少ない。親友だと思っていた彼や彼女でさえ、私の病気を理解をしてくれはしなかった。
そんな世の中で、うつ病に理解を持って、私を愛してくれる人と出会えたのは、奇跡に近いことだなと、付き合い始めてからも、婚約して数日経った今でも、強く思う。思うというか、奇跡そのものだ。きっとこれからもそう思う時はたくさんやってくるだろう。
朝起きて、抑うつ状態が酷くてベッドの上でううーとなっていると、嫁は寝室のカーテンを開けずに部屋を薄暗くして、私を放っておいてくれる。嫁はその時リビングで静かにゲームをしている。そういう気遣いがとても助かる。そういうことができる人と家族になれることを、大変有難く思う。
これからは家族という社会を築いていく。私は、私を愛してくれた人を一生愛し、感謝し、守りたい。
そのために、病気を克服したい。私は、克服したい。
結婚式も、ずっと諦めていたけど、反面すごく憧れていた。だから、嫁に結婚式場相談カウンターに行こう!と提案したら、流石に急ぎすぎだよとたしなめられてしまった。
丁半博打
通例、抑うつ状態の時まず第一に行うことは心身の回復なのだが、私の場合その方法が2通りあって、実際行ってみないとどちらが正しいのか分からないのが、難しい。
一つ目は、暗い部屋でベッドに横になる方法。これでうまく行けばストンと寝られて、起きた時には少し行動できるくらいになる。失敗した時は、うなされて起きて脂汗ビッショリ、頭の中は仕事やその他ネガティブなことでいっぱい、寝る前よりむしろヘロヘロになる。
もう一つは、明るい部屋でゆっくり過ごすこと。座りながらボーッとするのが基本で、少し余裕があれば携帯をいじったり、ラジオを聴く。テレビは情報量が多いし、ニュース番組とかは不幸なことが流れてくることが多いから殆ど利用しない。
最初にも書いた通り、これ、やってみないと分からないのが本当に難しいし、困る。「今日は明るい部屋の方が良いでしょう」みたいに的確にサジェストしてくれるアプリとかあったらいいな。
心身が60パーセントくらいまで回復してくると、少し行動した方が更に体調が良くなることが多い。誰かと連絡を取ったり、会話をしたり、料理をしたり、部屋を掃除したり、コンビニへ散歩に行ったり、本を読んだり。これも、今自分の心身が何パーセントの状態か携帯の充電みたいに分かれば良いのに。60パーセントに達していないで行動するとすぐ消耗してしまうし、60パーセントに達してても動かないと怠くなってしまう。
同じような精神疾患を患っている人は、何を目安に休んだり動いたりしてるんだろうか。
心理士からは、抑うつ状態の時は無理にもがいたりせず、流れに身を任せた方が良いとアドバイスして貰ってるんだけど、どういう流れに今自分が乗っているのか知る方法が無い。
今の私には、結局は丁半博打みたいに、どちらか一方に賭けるしかないのだ。
薬漬けになっても会社に行くべきか
うつ病を患ってから、もうかれこれ6年経つ。気づけばもう30歳。
このところまた抑うつで会社を当日欠勤したり、遅刻や早退を繰り返している。今日も早退してしまった。
会社にいると脳の中の感情の部分がギューッと押しつぶされるようだ。手足も緊張している感触がある。
社内からの視線が最近厳しい。しかし、健常者から見ればそれはそうだ、と思う。あいつは毎週のように休んでる、さぼっている、ラクをしている、そう見えても別に普通のことだと思う。私もうつ病になる前は、そういう人をそういう目で見ていたから。
会社の偉い人たち以外の社員には、うつ病であることを隠している。偉い人たちも庇ってくれたり、病状を心配してくれてきたが、そろそろ限界が来ているように感じる。
本当にここ最近、視線が厳しいことを肌でヒリヒリと感じる。
カウンセリングに行くと心理士に出勤状況を尋ねられるのが恒例になっている。今月は何日休みましたと答える。心理士はいつも「今月は頑張りましたね」「この季節だからしかたありませんね」「なんとか踏ん張ってますね」と、労いと慰めの言葉をかけてくれる。
そう、今はなんとか踏ん張っている状況だと思う。連続欠勤は8月は無い。何とか持ちこたえている。
それはソラナックスのお陰だろう。この薬は本当によく効く。飲んで15分くらい経つと不安感や恐怖感が無くなっている。薬が切れた反動も無い。朝起きて今日はしんどいなと感じても、ソラナックスを飲めば、家を出るまでにはメンタルが安定している。
あまりに便利すぎるために、服用回数が増えてきてしまっている。最初に処方されたのは4月中旬くらいだっただろうか。その時期は週に2錠程度だったが、お盆前の週は毎日服用するようになっていた。
私は頓服として2週間で5錠処方してもらっているが、すでに今もう手持ちが少なく、次の通院までなんとかやりくりしていかなければならない。もしくは、次回の予約を待たずに病院に行って追加で処方してもらうか。。。今の主治医はなるべく弱い薬、少ない薬で治療をしようとするので、追加がもらえるかは分かりかねる。虎の子のソラナックスになっている。
ソラナックスについてネットで調べてみると、私のような頓服的な使用方法以外に、常用としての使用方法もあるらしい。依存性はあまり高くないと書かれている。でも、依存症のリスクはあると書いてあるサイトもある。
どちらにせよ、もう薬は増やしたくない。服用する薬が増えるたびに、うつ病が悪化している証のような気がしてしまう。すでに抗うつ薬を毎食後2種類を1錠ずつと、寝る前に睡眠導入剤など3種類を2錠ずつ飲んでいる。今1日12錠飲んでいる。血液検査の数値は悪くないので、内臓への負担は今のところ大丈夫そうだが、気持ち的に嬉しいものではない。これに毎日ソラナックスを飲むようになると考えると気が滅入る。
十分今でも薬漬けで、薬無しでは生きていけない身体なのだが、これ以上は増やしたくない。でも会社へ毎日出勤するためにはソラナックスの力が必要なのは、事実である。
4月からメインの経理業務に加えて、他の業務にもぼちぼちアサインしている。これがソラナックスを使うようになった主な原因だとは思う。
果たして薬漬けになってまで、会社へ行く必要がだろうか。昨日はソラナックスを敢えて飲まず、会社を休んだ。気分は最悪だった。ベッドに横になっても、うなされて起きて脂汗でびっしょりだった。
私の会社、私がいないと回らない。私の仕事が滞ると他の社員も仕事ができなくなる。そして、これからもっと重要な仕事を任される予定になっている。それに生きていくにはお金が必要だ。家賃を払い、食費を払い、光熱費を支払わねばならない。医療費もかかる。
私は会社に毎日出勤しなければならない。しかし、薬漬けにはなりたくない。
もしかしたら、うつ病をオープンにするときが来ているのかもしれない。うつ病を隠さず働ければ、もしかしたら楽かもしれない。しかし、考えられるリスクは山ほどある。オープンにして働くか、クローズドで働くか、とても今悩んでいる。
35歳以下は星野リゾートBEB5軽井沢に泊まれ!
7月中旬頃、ツイッターで星野リゾートBEB5軽井沢が良いというツイートが回ってきた。なんと35歳以下は一泊1室16,000円だというではないか!
お盆はどこに行こうにも宿代がバカ高くて諦めてて、家でダラダラする計画だったが、2人で行けば1泊1人8,000円という安さ!しかもホテルはオシャレらしいし、近くには温泉もあって、何より涼しい軽井沢、これはもう予約するしかない!そう思い立ってすぐにスマホで予約をしようとするにも空室がなかなか見つからない。日程の変更を繰り返し、諦めかけてたその時、1室だけ空きを確認。すぐ予約。繁忙期は2泊からということだったが、それでも2泊1人16,000円。お盆のこの時期には格安だ。
軽井沢へは上野から新幹線で1時間ぴったりくらい。片道5,900円。熱海に行くよりはちょっと高い。上野で駅弁を買って車内で食べてたらすぐ着いた。第一声「す、す、涼しい〜〜」。
13時半頃に着いたので、テレビでお馴染みの旧軽井沢銀座へ。バスで片道160円。道が混んでて意外と時間がかかった。お土産物屋さんが並んでて楽しかった。
お目当のミカド珈琲へ。
運良く席が空いて中でゆっくりできた。外のテラスなのに涼しい。さすが軽井沢。
名物モカソフトを食べる。味音痴だから上手く表現出来ないけれど、高級パピコみたいな感じ。ただ甘いだけじゃなくて、後味に重めの苦味が残って大変美味しかった。
せっかくなので、コーヒーも。おばさんが横文字の名前の付いた銘柄をオススメしてくれたが、ここは王道の旧軽ブランドと三笠ブレンドを飲む。酸味より苦味が強い方が好きな私は三笠ブレンドが好みだった。美味しすぎたので、お土産に三笠ブレンドの豆を引いてもらった。
軽井沢駅へまたバスで戻る。帰りは道が空いていすぐだった。ホテルのある中軽井沢駅へ、しなの鉄道で移動。電車が可愛かった。
中軽井沢駅から徒歩15分もかからずホテル到着。オシャレかつオシャレ、つまることろオシャレ。外観の写真を撮り忘れてしまった。カードキーもオシャレ。
一階には24時間営業のカフェ&バー。オシャレ卓球台も置いてある。
TAMARIBAと呼ばれるラウンジは解放的で、やはりオシャレ。
グッズとかも売っていた。
中庭では火が焚かれていて、ブランケットを敷いてゆっくりできる。あいにく台風の影響でホテル到着してすぐ雨が降ってしまったので、火は消されてしまった。残念。晴れていれば、夜みんなで外に集まって火を囲んでお酒とか飲んで団欒したらきっと楽しいだろう。
夜はこんな感じ。インスタ映え間違えなし。
18時を過ぎていてお腹が空いていたので、星野リゾートが運営するミニショッピングモール的なハルニレテラスへ。ホテルから徒歩10分くらい。
レストランはどこも満席で、何か買って帰ろうと地図を見るとパン屋が。行ってみると値段がどれも高い!星野リゾート価格!軽井沢価格!
ホテルから徒歩2分のところにセブンイレブンがあるので、そこで調達。
夕食後、せっかくだしウリのラウンジでゆっくりしようかと部屋を出る。最大の楽しみだった24時間営業のカフェ&バーでスペシャルラテを注文。これがクソ不味い。こんなに不味いラテを飲んだのは人生で初めてかもしれない。恋人はアイスカフェオレを頼んでて、少しもらったけど冷たい泥水だった。このホテルでコーヒーを飲みたくなったらセブンに行こう。
ゲームとかも置いてあった。恋人にボコられた。
客室の廊下はこんな感じ。部屋の写真を撮り忘れた。設備は値段相応で必要最低限。寝泊りするのには十分。清潔感も十分だった。しかし、パジャマが200円で有料なので持参すると良い。
スリッパも無くて、自販機で550円。めちゃ高い。もちろん買わなかった。必要ならこれも100均で買って持参した方が良い。
2日目の朝食はハルニレテラスで気になっていた丸山コーヒーで朝食。コーヒーもホットドッグもとても美味しかった。コーヒーはフレンチプレスという入れ方らしい。入れ方でこうも味が変わるんだね。
食後はハルニレテラスから徒歩10分の温泉に。ホテルからも無料のシャトルバスが15分間隔で出ている。通常1,500円のところ、ホテルのカードキーを見せると500円で入れる。タオルはホテルのものを持って行けば良い。
設備は清潔感十分。大きいお風呂と、露天風呂と、サウナと、水風呂がある。久しぶりに足を伸ばしてお湯に浸かれたので、とても癒された。1時間15分くらい入ってたかも。外に見える木はもみじだと思うので、秋は赤い景色が楽しめるだろう。
お昼はハルニレテラスのなんか有名なお蕎麦屋さんに。30分くらい並んだ。美味しかったけど量が少ない。あと星野リゾート価格、軽井沢価格だった。
ホテルでゆっくりして、夕飯は予約してあったラ・ルーチェというイタリアンに。ここも運良く最後の1席だった。
コーンスープがトウモロコシそのままの甘さで絶品だった。700円也。
たらふく食べて一人5,000円くらい。贅沢をしてしまった。行きたい人は予約しないとディナーは絶対入れないと思う。ランチは1,500円くらいでリーズナブルに食べられるらしい。というか、星野リゾート管轄外のまともな飲食店がこのラ・ルーチェしか無い。
夜は軽井沢高原協会のキャンドルナイトへ。人がたくさんいて静かでは無かったけど、とても綺麗だった。ここもインスタ映え抜群だと思うが、けっこう暗いのでスマホだと厳しいかも。一眼とか良いカメラがあると良いかもね。
最終日はチェックアウト前にもう一度温泉へ。500円の贅沢。ホテルを出てからは軽井沢駅に戻ってコインロッカーに荷物を入れ、アウトレットへ。けっこう広くて半日潰せた。入ってるお店は首都圏のアウトレットとほぼ変わらない。この日は肌寒いくらいだった。お昼はフードコートがあり、安く済ませられる。席数も首都圏のアウトレットよりは多いと思う。
帰りの新幹線で夕飯の名物釜飯を食べる。
20時頃帰京。
閑散期でも繁忙期でも35歳以下なら一泊1室16,000円で価格が変わらないのは、かなり安いと思う。1部屋3人まで泊まれるので、そうした場合は1人5,000ちょっと。食事とかにこだわらなければ、近くのセブンとか使って飲食は安く済ませられる。移動も夜行バスとか使えばもっと節約できる。
大学生とか、社会人なりたてとか、お金があまりない人でも軽井沢を満喫できる素晴らしい宿泊施設だと思う。お盆に行ったからなのか、小さいお子さん連れの家族が多かった。若い家族やカップルにもおススメ。夏の避暑地には最適だし、秋は紅葉があるし、冬は雪景色でこれもまた楽しいだろう。
また利用したいと思う。
夏休みのちょっとした贅沢。以上、旅日記でした。
繋がりたいけど繋がりたくない
下の記事でも書いたけど、絶対に社会の役に立つ商品を思いついたのが8月4日の出来事で、結局ニーズはあってもそれを解決する商品を開発するお金が無いな~という結論になった。
その後、とりあえず企画書と収支計画書を書いて、ダメ元で会社の偉い人に提案してみた。そうしたら意外と好評で、新規商品開発の人たちと打ち合わせをしてみてはどうかと言われた。
新規商品開発の人たちに話してみたら「これは面白いね」「確かにこれで多くの人は救われるだろう」とこれまた高評価を頂いたが、採算が取れないと手を付けるわけにはいかないという当たり前の指摘を受けた。しかし、気持ち的には前向きなのでしっかり調査してお盆明けにもう一度打合せをしましょう、こういうのはスピード感を持ってやっていきましょう、あなたが思いついたんだからあなた中心でやっていきましょう、ということになった。
この私が思いついた商品はスマートフォンやタブレットのアプリと、IoTのハードウェアとのセット商品なのだが、いかんせん文系の道をずっと進んできた私にはこの開発費用がいくら掛かるか分からない。一応収支計算書を作成する段階でグーグル先生に教えてもらって概算を出したが、グーグル先生に教えてもらった金額をもとに会社が動くのは危ないし、社員も偉い人も納得はしない。
そこで餅は餅屋ということで、唯一のエンジニアの知り合いを呼び出した。彼は、フロントもバックエンドもウェブもアプリもなんでもござれの、最近はあまり聞かなくなったけれども、いわゆるフルスタックエンジニアさんだ。
喫茶店に入って企画書を見せて色々説明すると、彼はふむふむと言って質問をいくつかしてくれた。それに「ここはこういう仕様にしたい」「ここはこういう料金体系にしたい」答えると、開発規模は〇人月かかって、今1人月が〇〇万円だから、だいたいこのくらいかなと答えてくれた。
残念ながら、開発費用は私が作った収支計算書に記載された金額よりも遥かに莫大なもので、その時点でこの思いついた商品が世に出回ることは無くなった。もし仮に私に人望があって公益財団法人を作ってたくさんの協賛金を集められれば不可能ではないが、営利企業としてはまず不可能なものだった。
この一連のやりとりで、やはり人と人の繋がりは大事だなと思った。お盆明けに会社の人に、こんなプロジェクトにアサインしているフルスタックエンジニアさんが見積ると……という風に話をすれば、きっと納得してくれるだろう。往々にして「誰が言ったか」が重要な場面は多い。
餅は餅屋だし、人間ひとりができることなんかたかが知れている。
今回の商品開発の件では私にできることといえばグーグル先生に聞いてパワーポイントの企画書とエクセルの収支計画書を作成するくらいなもので、普段の仕事の経理も分からないことは会計士に聞きながら進めている。うつ病に関することなんて心理士にお世話になりっぱなしだ。
この先、何か良いことを思いついた時も、悪いことに出会ってしまった時も、私ひとりでは解決でいないことが出てくるかもしれない。その時、頼れる人がいるかいないか、とても大きなポイントだと思う。
だから優秀な人と、いろいろな分野の人と、繋がっておくのは大事だなと今回の件で思うのであった。
しかし、私は人付き合いが苦手だ。出会って、その関係を維持する、人と繋がることにかかる精神的コストは莫大だ。だから、病気になって色々な人とできるだけ距離をとって生きてきた。連絡を気軽に取れる友人も大分減ってしまった。私は今、とても狭い社会の中で生きている。狭い社会の中でないと生きていくことができない。
一方で、先にも書いたように、人との繋がりは時に私を助けてくれることがある。人との繋がりは大きな資産だ。
人との繋がりにも、精神エネルギーをたくさん必要とする繋がりと、そうでない繋がりがある。
今回の商品開発の件で呼び出した彼は、以前勤めていた会社に中途で入った同期のひとりで、一緒に汗水流しながらプロジェクトを進めた仲だ。それぞれ今は違う道で仕事をしているけど、それが逆に良くて、貸し借りや営利的な繋がりではない。だから、精神的エネルギーを費やす必要がない。ありがたい。ツイッターでのつながりも、営利的な繋がりではないので同じく楽である。
でもこの先、会社を大きくしていくにはきっと、取引先の人や同業他社の人と繋がっていかなければならない。これは営利目的、利害が絡む繋がりだから、膨大な精神的エネルギーを費やす。
そもそも、こういう利害とか、駆け引きとか、そういうのが苦しくて営業職からドロップアウトしたのに、やはりこういう繋がりからは逃げられない運命なのだろうか。
繋がりたいけど繋がりたくない。これが、うつ病を患ってからずっと抱えている葛藤だ。